泣いた日も笑った日も全部私の道のり~19年のKISEKI~長い夜が明けて。父の顔に救われた朝
- 幸子 北口
- 1月27日
- 読了時間: 2分
手術の後は、ナースステーションのすぐ横の部屋に入りました。
足にはエコノミー症候群予防のメドマー。
左胸を手術しているので、右手には点滴と血圧計がつけられていました。
意識はなんとなくぼーっとしているものの、それぞれの機械が時間通りに動く音がして、なかなか眠れません。
しかも4人部屋で、見守りが必要な方もいて、それぞれが自由に話をしている状態。
寝返りも自力では打てず、お尻も腰も背中も痛くて、結局一睡もできませんでした。
血圧はナースステーションに飛んでいるらしく、看護師さんが頻繁に来ることもなく、ナースコールがどこにあるのかも分からないまま。
ただただ、時間が過ぎるのを待つしかなく、あの一晩が、告知を受けて以来いちばん長く感じた時間でした。
そして、やっと朝になりました。
朝いちばんに顔を見せてくれたのは、父でした。
実家からは遠いのに、朝早く駆けつけてくれたようです。
父の顔を見ただけで、不思議と心が落ち着きました。
言葉は多くなく、いつものように短いやり取り。
「どんななら?」
「うん、大丈夫」
それだけ言って、父は帰っていきました。
でも、その姿を見送ったあと、胸の奥がじんわりと温かくなりました。
多くは語らなくても、来てくれたこと、その事実だけで十分でした。
あの朝、父がそばに来てくれたことに、感謝の気持ちでいっぱいになったのを覚えています。





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